恋愛映画を恋のお手本に>自分の存在意義を知り、恋の喜びを知る

前回は「死神」でしたが、今回は「天使」が女性に恋する物語。
ベルリンの壁崩壊前のベルリンを舞台に、天使の目を通して
人間世界を描き、やはり人生や恋愛について考えさせられる名作、
『ベルリン・天使の詩』です。N・ケイジとM・ライアン主演で
『シティ・オブ・エンジェル』としてリメイクも製作されました。

天使ダミエルは、人間の歴史を見届け人々の心の声に耳を傾けていた。
彼は親友の天使カシエルに、生を感じ自分の存在を示したいと、
人間生活への憧れを打ち明ける。ある日大勢の声に誘われて
サーカス小屋に迷い込んだダミエルは、空中ブランコを練習する
マリオンに心を寄せる。だが天使は人間に恋すると死んでしまう。
そこへアメリカの俳優、ピーター・フォークが語りかけてくる。
「こっちに来たらいいのに」彼もかつては天使だったのだ…。

大人には見えない天使、限りのある生命、色彩のある世界は、
分断する壁同様、大人と子供、生と死、男と女の間にある隔たり…
これを取り払う事ができるのが“愛”だと教えてくれます。
ダミエルは永遠の生命を棄てて人間になり、マリオンに逢います。
全知全能の天使から、いろいろと欠陥のある人間への転身。
これは「普通に生きる事」の素晴らしさを象徴しています。
欠けているから尊く、足りない何かを求め合うから人間なのです。
今の自分を変えてでも人を愛したい…これは現実の恋愛でも大切。
自分の“存在意義”を再確認し、恋をする喜びを味わいましょう!

ベルリン・天使の詩(1987/日本公開1988)西ドイツ・フランス
監督/ヴィム・ヴェンダース
主演/ブルーノ・ガンツ/ソルヴェーグ・ドマルタン

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