恋愛映画を恋のお手本に>どんな事でも分かつ事のできない“普遍の愛”

“禁断の恋”の映画、「不倫」「浮気」の次は、「同性愛」。
20年以上にも渡って男同士の愛を貫いた“不変の愛”を描く
『ブロークバック・マウンテン』を取り上げます。
2006年のアカデミー賞において最多8部門にノミネートされ、
作品賞は『クラッシュ』に譲ったものの、監督賞ほか3部門受賞。
主演のH・レジャーは、2008年に28歳の若さで他界しています。

1963年の夏。ワイオミング州ブロークバック・マウンテンの
農牧場に季節労働者として雇われたイニスとジャック。2人は山で
キャンプをしながら羊番を任され、深い友情を築いていく。
いつしか2人の感情は、友情を超えたものへと変わっていくが、
山を下りたイニスは地元の女性と結婚してしまう…。

おネエ系ではなく武骨な西部の男を通して描く、変わる事のない愛。
ですから、なおさら「ゲイなんて…」という偏見を抱かれがちですが、
普通の恋愛映画、切ない“障壁”映画として十分に観られます。
約50年前の時代、しかも保守的なアメリカ西部で、差別される恋愛。
普通に生きる事を妨げ、普通を装うために周囲も不幸にしてしまう。
2人にとって最大の障壁は、「結婚してること」ではなく「差別」。
人を好きになるという事に、同性愛者も異性愛者も差はありません。
どんな事でも分かつ事のできない“不変の愛”を見習いましょう。

ブロークバック・マウンテン(2005/日本公開2006)アメリカ
監督/アン・リー
主演/ヒース・レジャー/ジェイク・ジレンホール

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