恋愛映画を恋のお手本に>忘れられない人との再会は…

前回トリを飾るとしながらも、もう1本取り上げます。
それは、前回の作品の9年後を描いた続編が存在するからです!
『ビフォア・サンセット』は、監督・主演の2人も全く同じで、
今回は監督に加え、2人の主演俳優も脚本を手がけたことで、
一層会話の巧さが磨かれ、続編を超えた傑作になっています!

あれから9年。ウィーンでの一夜を小説に執筆したジェシーは、
プロモーションの一環でパリの書店を訪れるが、その会場で
セリーヌと再会する。ジェシーの帰国のフライトまで85分、
2人はパリの街を歩きながら、人生について、社会について、
恋愛について、それぞれの思いを語り合っていくが…。

今回も物語は2人の会話で展開し、リアルタイムで進行します。
ほぼ会話ばかりなのに、深い感動と共感が得られるから不思議。
お手本となるのはやはり粋な2人の会話ですが、2人の視線にも注目。
また、所々に見られる些細な仕草も感情表現が込められていて、
いつどんな時に使うかが鍵ですが、憶えて引き出したいものです。
14時間過ごしただけの相手が人生に大きな影響をもたらすなんて、
過ごした時間ではなく“密度の濃さ”だな〜と考えさせられます。
忘れられない人との再会こそ、“運命的”と言えますが、
成就しても悲恋だとしても、人生において忘れられない恋愛とは
やっぱり“運命の恋”と呼べるものではないでしょうか!
“運命”とは人それぞれの思いの強さで存在すると言えますね。

ビフォア・サンセット(2004/日本公開2005)アメリカ
監督/リチャード・リンクレイター
主演/イーサン・ホーク/ジュリー・デルピー

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